私と宗教

私の生家は隣が曹洞宗 のお寺で、住職一家はお隣さんでした。

長く、仏教とは無味乾燥なものだと思っていましたが、インドへの4か月の
留学を通じて、ヒンディー教をより深く理解する機会があり、そこから、
仏教についても、新しい視点で見れるようになりました。
お薦めの本は、「フィーリングブッダ」という本です。

ヒンディー教は、「人は人間的成熟という同じ道を目指しているが、
その道は一つでなく、さまざまである。」「神は、唯一無二の存在の
様々な現れである(多神教にして一神教)」という考え方を持っており、
宗派間対立が大変少ない歴史を持っています。哲学的探求の古い歴史が
あり、ギリシャの哲学にも影響を与えています。
「あなたは、肉を食べない事によって、心を清めているんだね。私は
違う方法を取っているけれど、目的は一緒だね」という考えです。
先ほど引用した聖書の内容に通じる考え方ですね。


国際基督教大学に在籍しておりましたが、ここでは、助教授以上の方が
宗門はさまざまであるにせよ、全員キリスト者であり、毎週、社会学者や
理学者が教会で自分自身の信仰生活について話したりしていました。
そこから、キリスト教について、共感する気持ちや知識を得ました。
無教会派の宗教団体の冊子「生命の光」はなかなか面白いので、
最近半年ほど購読させていただいています。
聖書はリビングバイブル版の一つ、「アニメバイブル」が読みやすいので
よく持ち歩きます。近所の教会に行くこともあります。

私の祖父が創価学会に入信しており、私が生まれる前のころ、
勧誘活動で母方の親族の間でいろいろ揉めることがあったようです。
最近、身近な方に創価学会の方がいるので、本を読んでみたところ
牧口の創価教育論はなかなかよく出来ていることを知りました。

創価学会入門は、読んだのですが、心に響きませんでしたね。

子息と揉めてしまって、悲しいことになってしまって
いるようではありますが、 http://toride.org/porry/
トゥインビーとの『21世紀への対話』も読んでみました。

トゥインビーはなかなか面白いです。やはり、塩野七生さんといい、
歴史家はいいですね。
池田さんの話を聞くと、ヒンディー教の伝統を踏まえた仏法が
よく出来ているのはわかりますが、しかし、だからと言って、
仏法で十分、仏法こそが至宝というわけではないでしょう。
バラモン教から仏法とヒンディー教が生まれたという
歴史認識も、きちんと検証したほうがいいとも思います。

なにより、両者の共通認識の通り、哲学は科学の領域外のこと、
あくまで「仮説」であることを忘れず、よい宗教と悪い宗教は、
おそらくあるにせよ、他の宗教やコミュニティの多様性を許容する
優しさを忘れてはならないと思います。
また、特に大きな宗教は、たくさんの宗派があり、また、時代性もあり、
大きく、ひとくくりに良い悪いと総括できませんね。

#ちなみに、科学とそうでないものの違いは、ポパー反証可能性が秀逸です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E8%A8%BC%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7