[LifeHacks] 1-2 プロセスを定義する

間が開いてしまいましたが、信頼が置けるシステムを構築するための最後のパーツがプロセスを構築することです。
私の場合、このプロセスを定義して守ることが鍵となっています。

日に一度のプロセスとして、何をするのか、定義して、OUTLOOKのリスト欄に入れておいて毎朝作業します。
ここで、会社の工場での管理方式を応用して「指差し確認」をすることにしました。指を刺してよし、よし、よし、と確認することで、心の中で無意識に省略して先に進んでしまうことを防ぐことができます。

この作業は、一人で落ち着いて作業できる時間にやったほうがいいです。他のメンバが出社してきて、忙しくなってくると、飛び込みの仕事が入ったりして、なかなか落ち着かなくなってきます。なので、私の場合は、今までは9時半ごろ出社していたのですが、最近は毎朝8時ごろ出社することにしています。

この指差し確認により、腰リールなどのINBOXの確認が毎日や整理整頓、その他、会社の情報システムへのスケジュール登録などが毎日きちんとできるようになりました。どんなきちんとできることは自分への自信につながるもので、楽しく、平和に、落ち着いて仕事ができるようになってきました。

この毎朝の仕事はともするとだらだらやりがちなので、タイマーで時間を切ったり、測ったりして、てきぱきと機械的に行うようにしています。

週に一度のプロセスも当初はリスト化していたのですが、なかなか、こちらのほうが思うように行きませんでした。会社にいるとどうしても、「最優先事項」に囲まれて、まとまったとなるとなかなか時間が定期的に取れないからです。そこで、細かくして管理することにしました。

週に一度行う作業のリストを作り、OUTLOOKの「週1のお仕事」フォルダに入れておきます。

そして、予定表からの定期アラームをトリガにして、このお仕事フォルダのアイテムを全部選択し、Ctrlを押しながら受信フォルダにドラッグさせます。 あとは、通常の流れに従って処理を行っていくということです。

GTDでは、週1のステップとして、以下のようなことをすることが「きわめて重要である」と書いています。 P73

・「物」をすべて集め、検討・処理する
・ システムを再検討する
・ リストを最新のものにする
・ きれいに、すっきりと、そして、現時点で最高のものにする

この作業のことを「掃除」と呼んでいます。トヨタ生産方式では、5Sを重んじますが、これは知識労働者にとっての5Sなのかもしれないと最近ふと思いました。

P 242 からは以下のような場所をチェックすればよいとアドバイスが書かれています。
ばらばらの紙、メモ類の書類、以前の予定表の項目、先の予定、あなたの手を空
にする、「プロジェクトリスト」を再検討、「待つリスト」を再検討、関連チェック

リストを再検討、「いつか/もしかしたらリスト」を再検討、「未決」および支援
ファイルを再検討…


私にとってなぜ、このプロセスがかぎなのかというと、このプロセスを確実に運用することで、業務上のミス/「ひやりハッと」に対して立てられる確実な対策の幅が大幅に広がったからです。
これにより、今まで気になければならなかった、ミスに対する不安が減り、確実さに対する自信がでてきした。

これにより、何が変わったかというと、毎日がより意識的に送れるようになったということです。GTDでは、週1のレビューの大切さを説いています。私もそうだと思っていました。毎日は難しいけれど、週1ならば、何とか時間が確保できるはずだ。週1でもいいから確認すれば間に合うことが多い...。でも、やってみて、効果がすぐにでたのは、意外にも毎日のプロセスのほうでした。こちらのほうが毎日やるということでPDCAサイクルをまわしやすく、すぐに、プロセス内容が洗練されていくこと、またその効果も見やすいということがあるからでしょうか。

以下のような効果がありました。

  1. 机の周りが常に整理整頓された状態を保っている。しかも、あまりコストはかけていない。
  2. 会議/外出時間やそのための準備作業を確実に忘れない。行動状況を確実に関係者に通知できている。
  3. 雑務時間(小さな仕事を「すぐやる」時間)と重たい仕事に取り掛かる時間を決めるなど、日々の行動がより意識的に出来るようになってきた。

あたりまえのことかもしれませんが、いずれも、私にとっては、はずかしながら、心の調子を壊したときなどに、時々ミスを起こす物事だったのです。

以上で、「信頼が置けるシステムを構築する」の解説はおしまいです。「好きな仕事しかしない」とか「彼は、XXXの重要性がわかっていない」「だらしない/ルーズ」という評価をもらった事は、あるでしょうか? 私ははずかしながら、時々もらってきました。10代のころよりずっと悩んできました。意欲、やる気がないわけではないのです。

今回、信頼が置けるシステムを構築していったことによってわかったのは、ある程度、個人のオペレーション力は資質ではなく、技術的な要素でカバーできるということです。どの開ループをいつ閉じて、いつ閉じてはいけないのか、このことに対して意識的になることである程度解決できるわけです(これがわからないと、総論として「どのくらい」閉じてもOKかどうかしか意識できない)。

この事実は私には大きな発見でした。個人的に、小さなことから自信をつけて、「やれば出来る」という意志を持つことは、とても大切なことだと思います。これがGTDの「信頼が置けるシステムの構築」が私にくれたものです。
機会があればGTDで大切な第二の項目:「常にフロントエンドで計画すること」に関してお話したいと思います。